買ったアイスも速攻で溶けるほどの灼熱・・・、厳しい暑さが続いていますね。
日本てこんなにも暑かったっけ?と思ってしまうほど、都心部含め、日本全国的に気温が上昇中。
熱中症になる人もどんどん増えて、『熱中症で倒れるのは人ごとではない事態』として警戒する必要が迫られていますよ。
子供やお年寄りだけでなく、活動が多くパワーのある世代の成人だっていつかかってもおかしくない。
熱中症かも?と思ったその時に飲んで欲しいスーパードリンク、おうちで作れる【経口補水液】のレシピをご紹介。
タンブラーや水筒に入れて、いざという時のために持ち歩こう、枕元にスタンバイしよう。
経口補水液とは
主に、脱水症状がみられる時にその効果を発揮します。
経口補水液の成分は、【水・砂糖(ブドウ糖)・塩】の3つというとてもシンプルなモノ。
ただ「水」を取るだけでは体に必要な水分が十分に吸収されませんが、この経口補水液であれば、体に必要な水分&塩分の吸収がスムーズに行われます。
熱中症で引き起こる脱水症状はもちろん、感染症などで現れる《下痢・発熱・嘔吐》などの症状からくる脱水症状にも勧められる飲料です。
基本材料は、水・塩・砂糖だけ
おうちにある素材だけで、経口補水液を作ることが出来ます。
- 水:1リットル
★煮沸殺菌した湯冷ましを用意するのがオススメ- 砂糖:小さじ6杯
★いわゆるお砂糖でOK
★水分の吸収を促進する&カロリーを下げるには、【ぶどう糖】を小さじ2杯(約18g)使うことをオススメします- 塩:小さじ1/2
すべての材料をよく混ぜ合わせれば出来上がり。
糖分量とカロリーを抑えるためにも、ブドウ糖を単体で使うことをオススメします。
※ 手作りの経口補水液は、作った当日〜翌日までには飲みきってください
※ 翌日まで飲む場合は、冷蔵保存した場合・直接口をつけていない場合に限ります
※ ボトルなどに口をつけていない場合でも、屋外に持ち出した場合は翌日に持ち越して飲むのを避けてください
常に飲んでいいというわけではない。
経口補水液は、脱水症状を疑う場合や脱水症状を起こしている時に飲む飲料です。
経口補水液には、脱水症状を緩和するため《水分・ナトリウム・糖類・カリウム》などが含まれていますが、平常時、わたしたちは食事からも《水分・ナトリウム・糖類・カリウム》を摂っているのです。
簡単に言えば、朝、「白ごはん+お味噌汁+お魚+サラダ+お茶」を食べている時点で、これらの成分は摂取をしている状態。
経口補水液を健常時に飲んでしまうと、過剰な塩分摂取&糖分摂取に繋がる場合があるのでむやみに飲むことは勧めません。
逆に脱水を起こしているときは、「体が水分を得て喜ぶのがわかる!」という感覚でスムーズに飲み進められるでしょう。あくまでも目安なので、上手に利用してください。
あくまでも、脱水症状を疑う時&脱水症状がすでにみられた時に、経口補水液を飲むようにしましょう。
そもそも熱中症は、なぜ脱水症状になるの?
熱中症の場合『体が暑さにやられている』というイメージが当然強いですが、熱中症の時、体は具体的にどんな状態になっているのでしょうか。
人間はみんな、体温を持っていますよね。日常生活している時の体温=『平熱』を測ったことがある人がほとんどだと思いますが、普段わたしたちの体は、《体の中で熱をうみだす働き・体の外へ熱を逃す働き》を繰り返すことで、体温調整をしています。
理科や生物で習ったあの【恒温動物:こうおんどうぶつ】というやつですね。
うまく汗をかいて熱を逃がしている状態であれば、体温を平常に保とうとしている機能が働いて多少暑くても耐えられるのが人間です。
ただ、あまりの暑さでたくさん汗をかきすぎると、体の中の水分がどんどん失われていってしまい、『汗をかくための水分=体の熱を下げるための水分がなくなってしまう』状態が引き起こります。
これが、熱中症が脱水症状を起こす理由です。
こうなってしまうと、体温は次第に上昇してしまうため、風邪でもないのに40℃〜43℃のような高熱が出る場合があり、その結果命を落としてしまう方も残念ながらいらっしゃいます。
日頃から、食事で栄養を摂ることを心がけましょう
夏場は食欲が落ちてしまうことからも、熱中症にかかるリスクが高まります。
気温の上昇だけに注目しがちですが、先ほど『わたしたちは食事からも《水分・ナトリウム・糖類・カリウム》を摂っている』とご紹介したように、普段からバランスを考えた食事に気をつけることもまた、熱中症対策に繋がります。
ついつい夏場はこんな食事のとり方してしまいませんか?
- 食欲も湧かないし、そうめんだけでいいや
- とりあえず、フルーツだけでも食べていればOKかしら
- 汗かきながら辛いチキンが食べたい、それ以外はいらない
- 冷えたビールを一気飲み、あとは塩気のあるおつまみをちょいちょいと
思い当たる人は、熱中症に危険信号かも。
たとえばここに、ミネラル豊富な麦茶を1杯足すだけでも違います。
糖分とカリウムが豊富なバナナを食べるのもいいし、和食がお好きであればカリウムや乳酸菌たっぷりの『白菜のお漬物』もいいですね。
アルコールは飲み物ではありますが、水分補給にはなりません。むしろ真逆で、腎臓の血液循環を助長してしまい、利尿作用が働いてしまうのです。
アルコールを飲むと、飲んだ量以上に体から水分が排出されてしまうため、逆に脱水症状を誘発してしまうこともあります。お酒を飲んだ日ほど、たくさん水分を摂ってくださいね。
脱水症状を感じたら早めに水分補給を
これが、命を救うために常に欠かせない対策です。
特に暑さの厳しい夏場は『身の回りの気温が自分の平熱を超えてしまう』状況が起こりやすくなります。熱を下げる機能がどうしても働きにくい環境下なので、不要の外出は避けること・炎天下に長時間いないことを自ら徹底することが大切。
「こんな日に外に出るのは怖いのでやめておきます」と部活動などを早退・お休みすることだって、決して悪いことじゃないですから。親御さんからもぜひ、ためらわなくていいんだよ!とお子様に伝えてほしいですね。生徒さんはきっと、休みづらいとか言いにくいという感情もあるのだとは思うんですが・・・命を守りましょう。
屋外だけでなく、家の中や屋内にいる場合にも注意が必要です。知らないうちに体の中で体温がこもり、発熱を起こす場合があります。
例えばクーラーをつけすぎて体の表面が冷えたり乾いていると、一見汗をかいてはいないですが、その分体の中に熱を溜め込んでいる場合があります。
屋内にいるから大丈夫だとか暑くないから喉が乾かないといって水分を取らずにいると、例えば『トイレに行って水分をたくさん排出しているのに水分を取らない』ような状況もあり得ます。こうして、知らず知らずのうちに熱中症にかかることもあるのです。
屋内にいても気を抜かず、水分はこまめにとりましょう。寝る前の水分補給はもちろん、枕元にいざという時のために手作りの経口補水液をスタンバイしておくのも良いですね。
いざという時の備えを大切に
おうちで経口補水液を手作りする時に役立つ、単体の【ブドウ糖】はこのような形で市販されています。
ドラッグストアだけでなく、最近はコンビニでも見かけるようになりました。
熱中症対策だけでなく、受験勉強や仕事でたくさん頭を使って疲れた時の糖分補給に、トレーニングで筋肉疲労した体のエネルギー補給にもオススメ。
また、栄養や水分がとりづらい状況が予想される『災害時』にもあると安心ですね。
※ 糖質制限や糖尿病の疑いがある方、がん疾患のある方などは摂取量に注意する必要があります。医師に相談のうえで注意して摂取してください。